こんにちは、移住プランナーの移る夢(いるむ)仲西です。私は国内初の移住プランナーとして、10年以上の経歴を誇り、400件以上の移住相談に応じた経歴を持っています。
太平洋に沿岸に細長く伸びた高知は、海と密接に繋がった町です。そして高知は森林率日本一でもあり、「海」と「山」、そして清流四万十川に代表される「川」を、身近に感じながら暮らすことが出来る、風光明媚な地域です。
そして、高知には全国から2万人近い踊り子が集結する「よさこい祭り」や、日本一の酒豪の町として有名な高知は、移住者にとても人気があります。
そんな高知県に憧れて移住してみたものの・・・
『移る夢さん、私たちは高知県の素晴らしい自然の中で暮らしたいと考えて、移住してきました。でも、もう限界です。こんなに台風が激しいなんて、想像もしていませんでした。もう高知を離れて、別な場所で暮らしたいんです(泣)』
などと後悔している人もいるのです。
高知県に憧れて、頑張って、覚悟を決めて移住してきたのに、なんで失敗してしまったと考えてしまうのでしょうか?原因には何か傾向があるのか、そして対策はあるのか?
そのような声にお応えして、高知に移住して失敗した原因と、その対策についてお届けします。高知への移住を検討中の皆さまは、是非参考にしてみてください。
■目次(クリックすると飛びます)
高知に移住して失敗した3つの事とは
心を躍らせて高知に移住をしたのに、残念ながら失敗する人もいます。そこで、失敗をしてしまった、高知ならではの原因を3つご紹介します。それは
- 台風被害にうんざり
- あまりの田舎に驚き
- 見つからない仕事選び
です。
台風被害にうんざり
高知には台風がよく直撃する地域です。ちなみに気象庁の発表データーによると、高知県の台風の上陸回数は、鹿児島県に次いで2位となっています。台風の上陸回数が多いということは、それだけ被害を受けるリスクが高いことを意味するのです。
「高知の人は台風に慣れっ子だから、自分もすぐに慣れるだろう」
と安易に考えていると、移住してから後悔することになります。
また、台風による被害は、物の損害だけではありません。高知に移住をした最初の頃は、「こんなに怖い台風は初めて」と感じるでしょう。さらに、「風の音でまったく眠れなかった」といった、精神的ストレスも抱えることになります。
また、山と川が近い高知では、台風が来るたびに、土砂崩れや川の氾濫の心配をしなければなりません。こうした、台風による精神的なストレスや、大きな物損被害を受けたことで、移住したことを後悔し、失敗する人もいます。
あまりの田舎に驚き
都会から田舎への移住は、もちろん人生の大きなイベントです。これまでの生活スタイルが一変するのですから、とても勇気がいります。特に、人口の少ない高知に移住をするとなると、これまでの生活とのギャップに戸惑うことも多いでしょう。
ちなみに、高知の人口は鳥取・島根に次いで、全国で下から3番目です。その一方で、森林面積の割合が日本一だったりもします。
また、高知の特徴は、高知市に一極集中していることです。なんと、人口の半分以上は高知市に住んでいるだから驚きです。
それゆえに、高知市から離れるほど、「陸の孤島」となり、過疎化が進む集落も増加しているようです。隣町まで山を越えていくにも、ガソリン代を考えると億劫にはならずにいられないそうです。
このように、高知市以外に移住をしたところ、あまりの田舎に後悔をし、失敗をする人も多いようです。
見つからない仕事選び
高知の人口が少ないということは、それだけ企業数や働き口が少ないことにもなります。人口が一極集中している高知市であっても、学校を卒業した子どもたちは、就職で県外に出て行く人が多いようです。
そうした状況のなか、「仕事はなんとかなる」と軽い気持ちで高知に移住をすると、仕事が見つからずに苦労をすることになります。
特に、漁業や林業などの第1次産業以外に仕事を求めたが、中々、見つからないことで、移住したことを後悔する人がいます。
高知に移住を成功させる3つのコツとは
憧れの高知に移住したのならば、失敗しないで永住を出来るのが、良いに決まってますよね。そこで、移住の専門家である私から、高知への移住を失敗した原因を参考に、成功させるコツを3つお教えいたします。それは
- 台風には慣れる
- 「二段階移住」事業を取り入れる
- 「高知家で暮らす」ポータルサイトを参考にする
です。
台風には慣れる
台風の上陸が多い高知県ですが、上陸を阻止することはできません。また、台風による被害をゼロにすることも難しいでしょう。
しかし、台風に伴うストレスといった、精神面の被害は抑制することが可能です。やはり、高知の人は台風に慣れているだから、移住した私たちも慣れるのが一番です。台風が来るからといって落ち込むことなど何も無いでしょう。
「二段階移住」事業を取り入れる
高知は人口や仕事、そして娯楽など、高知市に一極集中しています。それ以外の、市町とのギャップが大きいことから、高知が取り入れているのが「二段階移住」事業です。
これは、移住の第一段階として高知市内に住み、高知での暮らしに慣れ親しんでもらいながら、自分の理想郷を探してもらおうとする取り組みです。
したがって、第一段階の時点では、高知市内に拠点を置き、県内の市町村を巡りながら、高知の良さを探索します。そして、地域とコミュニケーションを図り、多くの仲間を作りだすことで、第二段階への進む準備をします。
全国の都道府県では、市町村ベースで移住促進事業を展開していますが、この「二段階移住」の事業は、高知県内の全ての市町村がタッグを組んで、移住希望者をサポートするものです。
ちなみに、第一段階での住居は、体験住宅が準備されており、最大半年間を月額約35,000円で提供しています。
>>>詳しくは高知市のHP、二段階移住の特集(クリック・タップ)<<<をご覧ください。
「高知家で暮らす」ポータルサイトを参考にする
高知に移住をするのならば、仕事をきちんと確保してから移住を実行することが望まれます。
高知の「一般社団法人 県移住促進・人材確保センター」では、転職・求人情報サイト「高知求人ネット」を運営しており、移住を希望する人は利用すると良いでしょう。
また、自分のやりがいのある仕事を探す手段として、ポータルサイト「高知家で暮らす」の利用がオススメです。
このサイトでは、移住希望者のニーズに合わせた仕事紹介制度が見れます。また、家財道具等が備えられている滞在施設や、3か月~6ヶ月の短期滞在できる賃貸物件等の紹介もあります。
移住体験をする際には、チェックをしては如何でしょうか。
⇒高知家で暮らすはこちらから。
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エリア別の移住支援制度を紹介
高知への移住の成功のコツとして、「二段階移住」事業の利用をオススメいたしました。
そこで、第二段階の移住地を探索する際の参考に、横に細長い高知を3つのエリアに区分し、その特徴と支援制度をご紹介いたします。その3つのエリアとは
- 高知市周辺エリア
- 東部エリア
- 西部エリア
となります。
こちらが市町村別になっている、高知県の地図です。
高知市周辺エリア
当ブログでは、南国市、土佐市、土佐町、佐川町、大川村を、高知市およびその周辺エリアとしました。
エリアの特徴
南国市には高知龍馬空港があり、市内から車で15分、東京からも2時間以内で行けることから、2地域居住に有利な地域です。
土佐市は、高知の第2段階移住地として、一番人気がある町です。大川村は山間部の不便な場所ですが、「田舎暮らしネットワーク」があることから、移住時の定着率も高い地域となっています。
主な移住支援
若者定住促進事業(土佐町)
夫婦いずれかが40歳未満で、土佐町に居住し、引き続き3年以上土佐町に居住する意思のあるものに結婚祝金として10万円分の商品券を贈呈。
新規就農研修支援事業(土佐市)
概ね50歳以下、概ね1年以上2年以内の研修を受ける人には、研修助成金として最大15万円/月を支給。
佐川町チャレンジショップ(佐川町)
原則6ヶ月~最長1年間出店できる人に、町内のチャレンジショップを提供。
⇒土佐町の移住支援情報はこちらから。
⇒土佐市のHPはこちらから
⇒佐川町のHPはこちらから。
東部エリア
当ブログでは、室戸市、安芸市、馬路村およびその周辺を東部エリアとしました。
エリアの特徴
高知県南端の室戸岬周辺は、水産業が盛んでホエールウオッチングも出来ます。しかし、室戸市は水産業の衰退により人口流出が止まらず、高知県内11市の中で最も人口が少ない市となっています。
その一方、京阪神から比較的訪れ易いエリアでもあり、サーフィンのスポットが点在するエリアでもあります。
主な移住支援
住宅改修のための支援(室戸市)
改修にかかる経費10/10(上限182.4万円)を補助。
新規漁業就業者支援事業費補助金(室戸市)
漁業就業希望者の自立・自営のために、必要な漁業技術習得の支援を目的とし、月20日以上研修を行った場合、生活支援として月額15万円(上限)を最大2年間補助。
新規就農推進事業(安芸市)
安芸市内の研修受入農家のもとで、1年以上2年以内の研修を行う研修生(15歳以上65歳未満)に対して、研修後、本市に移住し、1年以内に就農することを条件に、研修助成金として月額 15万円以内/月を支給。
⇒室戸市の移住に関する情報はこちらから。
⇒安芸市のHPはこちらから。
西部エリア
当ブログでは、中土佐町、四万十町、四万十市、土佐清水市およびその周辺を西部エリアとしました。
エリアの特徴
清流四万十川から四国最南端の足摺岬までは、太平洋の温暖な気候の中で、最も自然を感じることが出来、景観が楽しめるエリアです。四万十市は、「土佐の小京都」と呼ばれていますが、高知市から車で2時間と不便な地域でもあります。
主な移住支援
空家情報提供及び改修補助金(四万十市)
利用者に賃貸する空家を用意しており、一定の要件を満たす場合は移住支援住宅整備の補助金(上限50万円)を支給。
移住者賃貸住宅の家賃助成(四万十町)
最長1年間の家賃を5,000円/月を助成。
漁業体験研修及び新規漁業就業者支援事業(土佐清水市)
3日~7日の間で、実際の漁業現場や漁村生活を体験できる制度を実施し、新たに自営の沿岸漁業に就きたいと希望される方には、最大月額15万円を2年間給付。
⇒四万十市のHPはこちらから。
⇒土佐清水市の移住に関する情報はこちらから。
まとめ
今回は、高知県への移住に関して特集してきましたが、いかがだったでしょうか?失敗だと感じてしまう理由や対策は、参考になりましたか?
高知といえば、幕末に活躍をした坂本龍馬や板垣退助といった、チャレンジ精神旺盛な偉人がいます。都会から田舎への移住を実行するには、まさにチャレンジ精神が旺盛でないと、一歩を踏み出すことができません。
そして、高知県は地元愛が非常に強いことで有名です。高知の人はそれだけ高知県を誇りに思っているからでしょうね。高知に移住をするのならば、地域の人に負けないくらいに、高知を愛してあげると、移住も成功に繋がるでしょう。
「The life is only once(人生は一度きり)」。
皆さまに、素敵な移住生活が訪れることを願っています。
最後までお読み頂きありがとうございました、移る夢(いるむ)仲西でした。