こんにちは、吉川 百です。
0歳児は、かわいらしい顔を黙って眺めていればいい、あなたはそんなふうに思っていませんか?
赤ちゃんは、どんなにまだ言語感覚が発達していなくても、ママの声と言葉をしっかりと聞いています。
あなたの放つ言葉のひとつひとつが、赤ちゃんにとってはミルクと同じくらいに大切な栄養だといっても過言ではないのです。
今回は、まだ言葉を話さない0歳の赤ちゃんのしつけについてお話しします。
赤ちゃんは、ぜひ褒めてしつけましょう。
言葉をよく理解しないからこそ、ポジティブな言葉をたくさん聞かせてあげることが大切なのです。
0歳児の1年間の成長はめまぐるしいほどですので、月齢ごとに褒める言葉を考えてみます。
あなたの何気ない言葉が、赤ちゃんの人格形成や成長に大きく関わるかもしれませんよ。
■目次(クリックすると飛びます)
月齢によって考える、褒めてしつけるための言葉
0歳の赤ちゃんを褒める言葉なんてあるの?そんなふうにお思いのあなた、毎日を振り返ってみてください。
あなたはすでにもう、たくさん赤ちゃんを褒めてあげていると思いますよ。
今日からは、それをもっともっと意識的に進めて見ましょう。
ここでは、赤ちゃんの月齢別に褒める言葉を考えてみます。
■生後0~2ヶ月
個人差はありますが、言葉をかけても十分な反応は見られにくい時期です。
言葉の種まきのようなつもりで、どんどん褒めてあげてください。
2ヶ月くらいになると、人の顔を見分けることができるようになってきます。
笑顔で、しっかりと目を合わせて、お喋りしましょう。
- 今日も元気がいいね
- よく眠っていい子だね
- ミルクをたくさん飲めたね
- いい子でお風呂に入れたね
■生後3~6ヶ月
感情表現が豊かになってきて、大笑いする姿にうれしくなるママも増える時期ではないでしょうか。
もっと赤ちゃんの感情表現を引き出せるよう、ポジティブな言葉をたくさんかけて、どんどん赤ちゃんを笑顔にしましょう。
そのために、あなたも笑顔を忘れないでください。
アッアッ・くーくー・ダーダーなど、喃語を口にし始める子も多いでしょう、いよいよ言葉の発芽です。
- よくお喋りできるね
- あんよのばたばたが上手だね
- 寝返りの練習をがんばってるね、もう少しだね
- 寝返りが上手だね
- まんまが食べられるね、すごいね
■生後7~9ヶ月
簡単な言葉を少しずつ理解できるようになります。
好奇心が旺盛になる一方で記憶力も発達するので、人見知りを始める子も。
心身ともに成長が著しいので、できたことをしっかり褒めることで、成功体験を印象づけてあげましょう。
- はいはいが上手だね、すごく早いね
- ママの言うことがよくわかるね
- お野菜が食べられたね、大きくなるね
- お座りが上手でかっこいいね
- つかまってたっちができたね、歩けるようになるまでもうすぐだね
■生後10ヶ月~1歳
意思表示をしたら共感の反応が出てきます。
指さしをして、興味のあるものを示したり、共感を誘おうとします。
これは言葉の前ぶれですから、どんどん褒める言葉をかけてあげましょう。
気持ちを代弁してあげながら褒めてあげると、赤ちゃんは喜びます。
- お片づけしようとしてくれたの?すごいね
- おトイレに座れたの?かっこいいね
- ワンワンにご挨拶したの?上手だね
- お歌もダンスも上手ね、もっと見せて
- ごはんをお代わりしたいの?たくさん食べられてすごいね
赤ちゃんの意思を確認したあとで、それを褒めるというのが良いでしょう。
それではここで、赤ちゃんと一緒に指さししながら動物や大きさあて遊びができる動画をご覧ください。
指さしして興味を示したら、たくさん褒めてあげてください。
ただし、赤ちゃんの長い時間の視聴はご遠慮ください。
【指差し】【0歳から】なにかな? どうぶつ
0歳時に言葉で褒めることとあわせて行いたいこととは?
甘やかすことは自立を妨げますが、褒めることは自立を促すといいます。
自己肯定感を覚えた子供は、自信を持って前に進めるという考え方です。
0歳児といえば、まだ言葉でやりとりをするには未成熟なのですが、
- かわいいね
- 元気だね
などいつでもかけられる褒め言葉は、ある行動を伴うとなお効果的だと思われます。
添い寝
人間は、つられる生き物ですよね。
隣でうとうとしていると、つい自分も眠くなる、並んで歩いていると、いつのまにか歩調が揃ってくる。
無意識に行動のリズムが似てくることを「引き込み現象」というそうですが、赤ちゃんとママは添い寝のときにこの現象によって同時にリラックスしていきますよね。
このような時に、ゆったりしたリズムで、
- いい子で眠れるね
- かわいいお顔だね
- よく生まれてきたね
などとポジティブな言葉をそっとかけてあげましょう。
赤ちゃんは安心して眠れますし、寝入りの幸福感とポジティブな言語感覚が同時に赤ちゃんに刻まれます。
だっこ
だっこ癖がつくからあまりだっこしないというのは昔の話ですよね。
今はどんどんだっこをしましょうと言われる時代です。
褒めてあげる時も、積極的にだっこしたりスキンシップを図りましょう。
濃密なコミュニケーションの間に褒める言葉をかけてあげれば、赤ちゃんの安心感はぐっと増し、自分を肯定する力が強まります。
指さし
赤ちゃんが指をさし始めたら、指した方を一緒に見て
- ○○があるね
- よく教えてくれたね
と言ってあげてください。
コミュニケーションを通じて他者と共感しあう楽しさや喜びを感じることができます。
個性を褒める勇気を持とう
この月齢だとこんなことができる、と育児書に書いてあると、それができないわが子にあせりを感じる方もいるかもしれませんね。
でも、赤ちゃんは、あなたが思っている以上に個性にあふれています。
不思議なことですが
「できない」
場合と
「やらない」
場合があっても、はたから見れば全て
「できない」
と判断されたりします。
たとえば、赤ちゃんはまだつかまり立ちをしたくなくてしないだけなのに、親の側はなかなか立たないことを
「まだ立つことができない」
と思ったり言ったりしてしまう。
もしかしたら、あえてしていないのかもしれない、と思ってみましょう。
「どうしてたっちができないの?」
「なんでたっちしないの?」
と赤ちゃんに声をかけるのはやめておいてください。
「お座りが上手だね」
「はいはいの名人だね」
などと、今できていることを褒めてあげるのです。
褒めることは、何か行動や動作を評価するためにするのではなく、その子供の存在を認めるためにすると思った方が良いのではないでしょうか。
赤ちゃんの意思を尊重し、その選択を受け入れて褒めてあげることが、のちの成長を大きく促すように思います。
私自身は、これをできる範囲で実践していました。
できるだけ細かい、この子だけが好きかもしれないことを見つけて褒める、というのを率先して行っていたのです。
決まったコマーシャルを見て笑っていた娘に
「この面白さがわかるなんて、かしこいね」
とか、同じ本の同じページばかりを見ていた頃は、
「そのページがお気に入りなのね、お目が高い!」
などと言って褒めていました。
褒めることは子供の個性を見つけることにつながります。
あなたもきっと、かわいい赤ちゃんを毎日褒めてあげていることでしょうが、今よりももっと意識的に褒めてあげてください。
まとめ
しつけというと、叱るイメージが強いですが、褒めることも立派なしつけです。
本来しつけとは、礼儀・作法を教え込むことをいうのですが、生きる作法を教え込むためには、自信を与えてあげる必要があります。
自分は何をしても認めてもらえない、という無力感によって、子供たちはやる気を失ったり道をそれていくのでしょう。
大切なのは、たっぷりと時間をかけてスキンシップをとれる赤ちゃんの時期です。
誰が何と言おうと、パパ・ママは自分を100%認めてくれたという記憶が、後々までずっと残って子供の自信のいしずえになるのではないでしょうか。
わざとらしかったり、口先だけで褒めるのだけはやめましょう。
赤ちゃんを含めて子供は繊細で敏感です。
褒めてあげる時は、目を見て、心を込めて、が必要最低条件ですよ。
最後までお読み頂き、ありがたく思います、吉川 百でした。